令和2年度における東京国税局の税務調査件数は新型コロナウイルスの影響により約2万5千件に留まり当然のことですが例年に比べて減少しています。
しかしながら、調査1件当たりの追徴税額は7,806千円と増加しました。
これは、従来から情報を蓄積してきた悪質な納税者に対しピンポイントで厳正な調査を実施する一方で、その他の納税者に対しても簡易な接触を実施し取りこぼしを少なくした結果によるものと考えられます。
主要な調査事例としては、消費税還付法人の主な不正の手口として次の事例を公表しました。「~架空の国内仕入れ(課税取引)及び架空の輸出売上げ(免税取引)を計上~ 調査法人は、取引実態がないにもかかわらず、国内での仕入れを装い架空仕入れ(課税仕入れ)を計上するとともに、国外への販売を装い架空免税売上げ(免税取引)を計上する方法により、多額の消費 税還付金を記載した消費税の確定申告書を提出し、不正に消費税の還付を受けようとしていました。」
消費税不正還付防止のための取組として、提出された消費税還付申告書について、まず、還付金の支払手続を保留した上で厳正な審査を行い行政指導や実地調査を行うことで消費税不正還付の防止に努めています。
還付金が遅いなと感じた時は、調査対象になっているかもしれないなどと覚悟することも必要かと思われます。
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